緑の草原をのそのそ歩くウォンバット、静かな湖の向こうにそびえるクレイドルマウンテン、夏になると紫色に染まるラベンダー畑。タスマニアは、訪れる季節によって景色も動物との出会い方も大きく変わる島です。
結論からいうと、初めてのタスマニア観光で気候の過ごしやすさを重視するなら12月〜4月頃がおすすめ。一方、「野生のウォンバットを見たい」という目的なら、6月〜8月の冬も見逃せません。冬は涼しいため、ウォンバットが日中に活動する機会が増えるとされています。
特に日本の夏休みにあたる8月は、タスマニアでは真冬。「寒いなら避けたほうがいい?」と思われがちですが、雪化粧したクレイドルマウンテンとウォンバットの両方を狙える、夏とは違った魅力のある時期です。
タスマニアを含めたオーストラリア旅行全体の季節を比較したい方は、オーストラリア旅行のベストシーズンと服装も参考にしてください。
結論|タスマニア観光は12月〜4月、ウォンバット重視なら冬も候補
タスマニアは南半球にあるため、日本とは季節が逆です。
- 夏:12月〜2月
- 秋:3月〜5月
- 冬:6月〜8月
- 春:9月〜11月
暖かい気候と長い日照時間を重視するなら、12月〜4月頃が旅行しやすい時期です。夏はラベンダーや海岸部の観光、秋はハイキングや紅葉、冬は雪景色と野生動物、春は花や動物の赤ちゃんなど、季節ごとに楽しみがあります。
目的別に考えると、次のように選ぶとわかりやすいでしょう。
| 旅行の目的 | おすすめ時期 |
|---|---|
| 初めてのタスマニア周遊 | 12月〜4月 |
| ハイキング・ドライブ | 12月〜4月 |
| ラベンダー畑 | 12月〜1月 |
| ラベンダーの見頃の中心 | 12月中旬〜1月中旬頃 |
| りんご・秋の味覚 | 3月〜5月 |
| ファガス紅葉 | 4月中旬〜5月中旬頃 |
| ウォンバット観察 | 通年、特に冬もおすすめ |
| 雪景色のクレイドルマウンテン | 6月〜8月 |
| 花・新緑・動物の赤ちゃん | 9月〜11月 |
ラベンダーで有名なのが、ロンセストンから車で約50分のブライドストウ・ラベンダー・エステートです。ラベンダーは12月〜1月に開花し、見頃の中心は例年12月中旬〜1月中旬頃。夏のタスマニアを選ぶ理由のひとつになります。
秋なら、ホバート南西に広がるヒューオン・バレーも魅力的です。ここはかつてタスマニアのりんご産業の中心地だったエリアで、秋はりんごの収穫シーズン。現在も果樹園や直売所に加え、りんごから造るアップルサイダー(りんごを発酵させたお酒、日本でいうシードル)を楽しめるサイダリーがあります。
さらに秋のタスマニアを代表する景色が、ファガスの紅葉です。旅行時期としては4月中旬〜5月中旬頃を候補にできますが、本格的な色づきは例年4月下旬からで、見頃の中心は4月下旬〜5月上旬頃。年によって色づきの時期は前後するため、紅葉だけを目的にする場合は最新状況を確認しておきましょう。
タスマニアの月別気候|1月〜12月の気温と見どころ
タスマニア観光では「何月が暖かいか」だけでなく、その時期にどんな景色や動物を楽しみたいかで旅行時期を決めるのがおすすめです。
ホバートの長期平均気温を見ると、夏でも平均最高気温は22℃前後。8月は平均最高約13.2℃、平均最低約5.3℃です。クレイドルマウンテンなど標高の高い地域ではホバートよりさらに冷え込み、冬は雪になることもあります。
| 月 | ホバート平均最低/最高気温 | 季節・見どころ |
|---|---|---|
| 1月 | 約12/22℃ | 夏本番。ラベンダー、ハイキング、周遊向き |
| 2月 | 約12/22℃ | 暖かく日が長い。自然観光におすすめ |
| 3月 | 約11/20℃ | 秋の始まり。ヒューオン・バレーではりんごの季節 |
| 4月 | 約9/17℃ | 秋景色。中旬以降はファガス紅葉も候補 |
| 5月 | 約7/15℃ | ファガス紅葉、朝晩はかなり冷える |
| 6月 | 約5/12℃ | 冬。ウォンバット観察にも注目 |
| 7月 | 約5/12℃ | 一年でも特に寒い時期。雪景色の可能性 |
| 8月 | 約5/13℃ | 冬景色とウォンバットを目的に選べる |
| 9月 | 約7/15℃ | 春の始まり。花や野生動物の季節 |
| 10月 | 約8/17℃ | 新緑や花、自然散策を楽しみやすくなる |
| 11月 | 約9/19℃ | 気温が上がり、周遊しやすくなる |
| 12月 | 約11/20℃ | 夏入り。ラベンダーが咲き始める |
気温はオーストラリア気象局(BOM)のホバート・Ellerslie Roadの長期平均を丸めた目安です。
特に注意したいのが、ホバートの気温だけでクレイドルマウンテンの服装を決めないことです。
クレイドルマウンテン周辺は天候が変わりやすく、冬には雪でトレイルが歩きにくくなることもあります。8月に訪れるなら、ダウンやフリース、防水・防風ジャケット、手袋、帽子、滑りにくい靴などを準備しておくと安心です。
タスマニア以外の都市も組み合わせて旅行する場合は、オーストラリア旅行・周遊プランからエリアごとの特徴を比較できます。
ウォンバットに会うならどこ?マリア島・クレイドルマウンテン・ボノロング
「ウォンバットをタスマニアで見たい」という場合、候補にしたいのがマリア島、クレイドルマウンテン、ボノロング野生動物保護区です。
ただし、3か所は同じ「ウォンバットスポット」でも楽しみ方が違います。
マリア島|野生のウォンバットを探したい人におすすめ
野生のウォンバットとの出会いを目的にするなら、マリア島は特に注目したい場所です。
マリア島国立公園にはウォンバットが生息し、島内ではワラビーやタスマニアンデビル、ケープバレンガンなどの動物も暮らしています。
島には一般車両が走っておらず、到着後は徒歩や自転車で散策します。草原を歩きながらウォンバットを探す時間そのものが、マリア島らしい体験です。
「ホバートからマリア島の日帰りは、レンタカーがないと厳しいのでは?」と思われがちですが、現在はレンタカー必須ではありません。
ホバートからマリア島の玄関口トリアブンナへ向かう予約制シャトルがあり、マリア島行きフェリーへ接続できます。また、ホバートから送迎付きの日帰りツアーもあります。自分で路線バスをその場で乗り継ぐ感覚ではなく、シャトル・フェリーまたはツアーを事前に組み合わせておくのが現実的です。
なお、5月〜8月はフェリーの運航日が少なくなる案内もあるため、特に8月の日帰り旅行では運航日と接続時間を先に確認しておきましょう。
クレイドルマウンテン|湖と森の絶景+ウォンバット
タスマニアを代表する主要観光名所として外せないのが、世界遺産タスマニア原生地域の一角にあるクレイドルマウンテンです。
山の姿を映すドーブ湖、苔むした冷温帯雨林、川や滝、氷河によって形成された湖など、タスマニアらしい湖と森の絶景を楽しめます。ドーブ湖周辺の散策では森と湖を一度に楽しめ、園内にはウォンバット、ハリモグラ、ワラビーなどの野生動物も生息しています。
特にロンニー・クリーク周辺などではウォンバットに出会える可能性があります。冬は冷たい空気のなか、雪をまとったクレイドルマウンテンを背景にウォンバットを探すという、夏とはまったく違った風景になります。
レンタカーを利用しない場合は、ホットホリデーで販売のロンセストン発クレイドルマウンテン国立公園ツアーを利用する方法もあります。ドーブ湖周辺の散策などが組み込まれ、野生のウォンバットやワラビーに出会える可能性もあります。
ボノロング野生動物保護区|短い滞在でもウォンバットを見たい人向け
ホバートを拠点にしていて、野生動物を探す時間が取れない場合はボノロング野生動物保護区も候補です。
マリア島やクレイドルマウンテンのように野生のウォンバットを探す場所ではなく、保護されたタスマニア固有の動物などを観察できる施設です。
- 野生のウォンバット探しを楽しみたい → マリア島
- 絶景観光と一緒にウォンバットを探したい → クレイドルマウンテン
- ホバート滞在中にウォンバットを見たい → ボノロング野生動物保護区
ホバート観光と組み合わせるなら、ホットホリデーで販売のボノロング野生動物保護区追加可能なホバート1日観光もあります。
なお、野生のウォンバットは一年を通して生息しており、冬以外は見られないわけではありません。ただし冬は涼しいため日中の活動が増える傾向があり、6月〜8月はウォンバット目的の旅行にも向いています。野生動物には近づきすぎず、触ったり餌を与えたりしないようにしましょう。
タスマニアの8月はどう?メルボルンからのアクセスと冬旅の注意点
日本の夏休みにタスマニア旅行を考える場合、気になるのが8月です。
8月のホバートは平均最高気温約13.2℃、平均最低気温約5.3℃。数字だけを見ると日本の冬ほど厳しく感じないかもしれませんが、クレイドルマウンテンなど標高の高い地域では雪や凍結、急な天候変化に備える必要があります。
- 雪化粧したクレイドルマウンテンを見られる可能性がある
- 夏より観光客が少ない
- ウォンバットが日中に活動する可能性が高まる
- 冬らしい森や湖の景色を楽しめる
「暖かい季節に観光したい」なら夏、「ウォンバットと冬景色を優先したい」なら8月も候補と考えると選びやすくなります。
なお、タスマニアではオーロラ・オーストラリスが見られることもありますが、出現を確実に予測できるものではないため、オーロラだけを理由に旅行時期を決めるのはおすすめしません。
メルボルンからはホバートとロンセストンの2都市を使い分ける
タスマニアへ空路で入る場合、主要な玄関口はホバートとロンセストンです。
メルボルンはオーストラリア本土側からタスマニアへアクセスしやすい都市で、ホバートとロンセストンの両方へ直行便があります。所要時間はおおむね1時間前後です。
| 到着都市 | 組み合わせやすい場所 |
|---|---|
| ホバート | マリア島、ボノロング野生動物保護区、ヒューオン・バレー |
| ロンセストン | クレイドルマウンテン、ブライドストウ・ラベンダー・エステート |
たとえば夏なら、メルボルンからロンセストンへ入り、ラベンダー畑とクレイドルマウンテンを巡ってホバート方面へ移動するルートも考えられます。
ウォンバットを中心にするなら、ホバートからマリア島、またはロンセストンからクレイドルマウンテンという組み方がわかりやすいでしょう。
タスマニアは観光地同士が離れているため、往復とも同じ空港にこだわらず、ロンセストンIN・ホバートOUT、またはその逆にすると移動の重複を減らせる場合があります。
迷ったら「何を見たいか」でタスマニアのベストシーズンを選ぼう
タスマニア観光のベストシーズンは、「一番暖かい月」だけで決める必要はありません。
季節によって、その時にしか出会いにくい景色があります。
| 一番見たいもの・体験 | おすすめ時期 |
|---|---|
| 初めてのタスマニア周遊 | 12月〜4月 |
| ラベンダー畑 | 12月中旬〜1月中旬頃 |
| りんごとアップルサイダー | 3月〜5月 |
| ファガス紅葉 | 4月中旬〜5月中旬頃 |
| 野生のウォンバット | 通年、冬は日中も狙いやすい |
| 雪景色+ウォンバット | 6月〜8月 |
| 8月のタスマニア | 防寒をしてクレイドルマウンテンや動物観察 |
| 花や春の野生動物 | 9月〜11月 |
初めてで迷うなら、12月〜4月の比較的旅行しやすい季節から考えるのが基本です。
ただ、「ウォンバットを見たい」が旅の一番の目的なら、夏だけに絞る必要はありません。特に8月は寒さへの準備が必要な一方、冬のクレイドルマウンテンとウォンバットを楽しめる可能性がある、タスマニアらしい季節です。
また、マリア島、クレイドルマウンテン、ホバートをすべて入れようとすると移動が多くなります。オーストラリアのモデルコースを参考にしながら、日数に合わせて優先順位を決めるのがおすすめです。
「8月に行くならマリア島とクレイドルマウンテンのどちらを優先する?」「ウォンバットを見ながら何泊で周遊できる?」「メルボルンからホバートとロンセストンをどう組み合わせる?」という段階でも、オーダートリップの無料相談で、見たい景色と動物を優先した旅程を一緒に考えることができます。












