ヨーロッパの石畳の街を歩き、地下鉄やトラムで美術館や世界遺産を巡る旅。自由に街歩きを楽しめるのはヨーロッパ旅行の大きな魅力です。
一方で、「スリが多いと聞くけれど大丈夫?」「地下鉄に乗っても平気?」と治安を心配する方も少なくありません。
結論からいうと、ヨーロッパ旅行を必要以上に怖がる必要はありませんが、日本と同じ感覚で荷物やスマートフォンを扱わないことが大切です。
特に注意したいのは、地下鉄・トラム・主要駅・空港・混雑した観光地、そして夜間の人通りが少ない場所です。また、単純なスリだけではなく、親切を装って近づいてくる人や、ギフトを勝手に渡して代金を要求するケースにも注意しましょう。
ヨーロッパのエリア選びや都市ごとの特徴については、ヨーロッパ旅行の人気エリアガイドも参考にしてください。
結論|ヨーロッパ旅行は、スリ対策を習慣にすれば楽しみやすい
「ヨーロッパは治安が悪い」と一括りにすることはできません。国や都市、エリア、時間帯によって状況は大きく異なります。
ただし、パリ、バルセロナ、ローマ、ロンドン、プラハ、アムステルダムなど旅行者の多い都市では、観光客を狙ったスリや置き引きへの注意が必要です。特に地下鉄・トラム・主要駅・空港など、多くの人が行き交う場所では周囲に気を配りましょう。
旅行中は、次の5点を基本ルールにすると分かりやすいでしょう。
- 貴重品を背中側に持たない
- バッグやスマートフォンを身体から離さない
- 混雑した地下鉄・トラムでは周囲に注意する
- 知らない人から渡された物を安易に受け取らない
- パスポートやカードを紛失した場合に備えて準備しておく
「持っていること」よりも「どこに、どのように持っているか」が重要です。
地下鉄・トラム・駅・カフェで注意したいスリやトラブル
スリは、いかにも危険そうな場所だけで起こるわけではありません。むしろ旅行者が観光に夢中になっている場所や、荷物への意識が薄れやすい場面に注意が必要です。
地下鉄・トラムの乗り降り
特に気をつけたいのが、混雑した車内と乗降時です。
人と身体が接近しても不自然ではないため、バッグのファスナーを開けられたり、ポケットから財布を抜かれたりしても気づきにくくなります。
リュックサックを背中に背負ったまま混雑した車両に乗るのは避け、貴重品を入れたバッグは身体の前側へ。
スマートフォンや財布をズボンの後ろポケットに入れるのも避けたほうが安心です。
駅や空港で「手伝いましょうか」と声をかけられる
駅や空港で切符の買い方が分からなかったり、地図を見ながら迷っていたりすると、親切そうに話しかけてくる人がいます。
もちろん本当に親切な人もいますが、荷物運びや券売機の操作を勝手に手伝ったあとで、お金を要求されるケースもあります。
困った場合は、知らない人ではなく駅係員、空港スタッフ、インフォメーションカウンターを利用するほうが分かりやすいでしょう。
「プレゼント」と言われても受け取らない
観光地では、花、ブレスレット、小物などを「Gift」「Present」と言って手渡そうとするケースがあります。
手に持たされたり、場合によっては服やポケットへ入れられたりして、受け取ったあとに代金を要求されることがあります。「Thank you」と返したことで、受け取ったものとして話を進められるケースにも注意が必要です。
不要な物は最初から受け取らず、立ち止まらないのが基本です。
カフェでは隣の椅子にバッグを置かない
テラス席やカフェでひと休みすると、ついバッグを隣の椅子やテーブルの端へ置いてしまいがちです。
しかし、バッグやスマートフォンは身体から離れた場所に置かないのが基本です。
スマートフォンは手に持っていても安心ではない
「バッグの中ではなく手に持っているから大丈夫」とは限りません。
歩行中や駅、ショッピングエリア、道路沿いなどでは、手に持ったスマートフォンをひったくられることもあります。周囲を確認しながら使いましょう。
都市別|パリ・バルセロナ・ローマ・ロンドンなどで注意したいこと
ヨーロッパ旅行では、「この都市は危険、この都市は安全」と単純に分けるより、都市ごとに狙われやすい場所や手口を知っておくほうが実践的です。
パリ
メトロ、RER、主要駅、観光地などでは、バッグを前に持ち、乗降時や混雑時に貴重品を確認しましょう。
バルセロナ
観光地、繁華街、空港での荷物受取時などでは、親切を装った声かけや注意をそらす手口に警戒しましょう。
ローマ
地下鉄、鉄道駅、観光地、カフェなどでは、財布やスマートフォンを一か所にまとめず、荷物から目を離さないようにしましょう。
ロンドン
繁華街、駅周辺、道路沿いなどでは、歩きながらスマートフォンを長時間操作しないことが大切です。
プラハ
トラム、地下鉄、空港から中心部への交通、観光地では、リュックやバッグを前に持ち、混雑時はファスナーを確認しましょう。
アムステルダム
中央駅、空港から市内への列車・トラム、飲食店などでは、荷物を椅子の背などに掛けず、常に視界に入れておきましょう。
パリとバルセロナを組み合わせる予定なら、実際の移動や滞在イメージはパリ&バルセロナ周遊8日モデルコースも参考になります。
スリ・ひったくりを防ぐために旅行中に実践したい7つの対策
防犯グッズをたくさん持っていくよりも、日常の動き方を少し変えるほうが効果的です。
1.貴重品は身体の前側へ
混雑した地下鉄や観光地では、リュックは前に持つか、財布やパスポートなどを身体の前側にあるファスナー付きバッグへ移しましょう。
背中側のポケットには貴重品を入れないことをおすすめします。
2.バッグを椅子やテーブルへ置かない
レストランでは、隣の椅子や空いている椅子にバッグを置きっぱなしにしないようにします。
足元に置く場合でも、気づかないうちに持っていかれない位置を選びましょう。
3.スマートフォンを持ったまま歩き続けない
地図を見るときは道路ぎりぎりで立ち止まらず、建物側など落ち着いて確認できる場所へ移動するのがおすすめです。
4.知らない人に注意をそらされても荷物から手を離さない
「服が汚れている」「何か落としましたよ」「道を教えてほしい」などと話しかけ、その間に別の人物が荷物を狙う場合もあります。
突然声をかけられたときほど、自分のバッグを確認しましょう。
5.夜は人通りの少ない場所を避ける
昼間は観光客でにぎわう街でも、夜になると雰囲気が変わるエリアがあります。
近道だからと人通りの少ない路地へ入るより、大通りや明るい道を選びましょう。ホテル選びでも「安さ」だけでなく、駅からホテルまでの道や夜の到着時間まで考えると安心です。
6.初日はガイド付き観光で土地勘をつける方法も
初めて訪れる街で地下鉄やバスの利用が不安な場合は、初日に日本語ガイドと街を回り、位置関係や公共交通機関の使い方を確認してから自由行動へ移る方法もあります。
例えば、ホットホリデーで販売のマイガイド・バルセロナ半日観光は、地下鉄やバスを利用しながら市内を案内するプランです。
ロンドンにも日本語ガイドと地下鉄・バスで巡るロンドン半日観光があります。
7.移動ルートを事前に決めておく
駅で長時間立ち止まって地図を見たり、大きな荷物を持ったまま切符の買い方を調べたりする時間はなるべく減らしたいところです。
複数都市を移動する場合は、ヨーロッパ周遊の鉄道と飛行機の選び方を参考に、駅・空港・ホテル間の移動まで事前に整理しておくとスムーズです。
もしスリや盗難に遭ったら|パスポート・カード・スマホの備えも忘れずに
しっかり注意していても、盗難を完全に防げるとは限りません。
盗られないための対策と同じくらい、盗られた後にすぐ動ける準備が重要です。
旅行前に準備しておきたいものは次の通りです。
- パスポート顔写真ページのコピーやデータ
- クレジットカード会社の海外紛失・盗難窓口
- 海外旅行保険の連絡先
- 宿泊ホテルの住所・電話番号
- スマートフォンの端末情報
- 緊急時に使える予備の決済手段
パスポートのコピーは原本の代わりにはなりませんが、紛失・盗難時にパスポート番号などを確認する際に役立ちます。
クレジットカードを盗まれた場合は、カード会社へ連絡して利用停止の手続きを行います。スマートフォンの場合も、端末のロックや通信停止など、できるだけ早く対応しましょう。
パスポートを盗まれた場合は、現地警察への届出とあわせて、日本大使館・総領事館へ相談します。国によって必要な手続きが異なるため、渡航前に確認しておくと安心です。
迷ったら、治安だけでなくホテルの立地と移動方法まで一緒に考えよう
ヨーロッパ旅行の安全対策は、「危険な街を避ければ終わり」ではありません。
ホテルをどの駅にするか、空港へ何時に到着するか、夜に大きな荷物を持って移動する必要があるか、自由行動とガイド付き観光をどう組み合わせるかによっても、旅行中の安心感は変わります。
初めてのヨーロッパで「地下鉄移動が不安」「夜遅くホテルに着きたくない」「この街では送迎を付けたほうがいい?」と迷っている段階でも、オーダートリップの無料相談で、行き先・日数・ホテル立地・移動方法を整理しながら旅程を考えることができます。










